2008 Fiscal Year Annual Research Report
ナノ微粒子支援レーザ堆積法による酸化亜鉛ナノワイヤの作製と発光素子への応用
Project/Area Number |
08F08068
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
岡田 龍雄 Kyushu University, システム情報科学研究院, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
CAO Bingqing 九州大学, システム情報科学研究院, 外国人特別研究員
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Keywords | ZnO / ナノワイヤ / pn接合 / p型 / レーザー発振 |
Research Abstract |
ZnOナノ構造体を用いた新しい紫外発光素子の開発研究が世界中で活発に行われている.ZnOは通常酸素欠損に伴うn型特性を示すので,発光素子の作製に不可欠なp-n接合の実現には,p型ZnOの開発が最重要課題となっている.しかし,いまだ安定なp型ZnO作製技術は確立されていない.本研究の目的は,本研究グループ独自の手法であるナノ微粒子支援レーザー堆積法(NAPLD)を用いたp型ZnO作製技術の確立と,コアシェル型のp-n接合を持つ新しい紫外発光素子を開発することである. 今年度は,既存のNAPLD装置を用いて,主にp型ドーパントとして燐(P)を含むZnOナノワイヤの作製を試みた.得られた主な成果は次のようである. 1)p型ZnOナノワイヤの合成 Pをドーパントとして添加したZnOターゲットを用いて,NAPLD法によりPがドープされたナノワイヤの作製に成功した.Pのドープ量を変化してZnOナノワイヤを作製し,TEMや低温ホトルミネッセンス(低温PL)により評価した.その結果,TEM観察より,Pのドープ量の増加とともに格子間隔が大きくなりPが有効にドープされていることが確認された. 2)PLによるPドープZnOナノワイヤの評価 PLの測定より,Pのドープ量の増加ともに酸素欠陥に伴う可視蛍光が減少することが分かった.さらに,低温PLより,Pのドープ量の増加とともに,顕著なエネルギー準位の変化が確認された.以上より,p型ZnOナノワイヤが作製されているものと考えられる. 次年度以降,pn接合の作製を行う予定である.
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Research Products
(4 results)