2008 Fiscal Year Annual Research Report
高分解能X線CTを用いたコンクリート空隙構造の三次元幾何学形状解析とその応用
Project/Area Number |
08F08072
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
杉山 隆文 Hokkaido University, 大学院・工学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
PROMENTILLA Michael Angelo Baliwag 北海道大学, 大学院・工学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | X線CT / コンクリート / 空隙構造 / 気泡分布 / ランダムウォークシミュレーション |
Research Abstract |
本研究は、セメント硬化体に対して、高分解能X線CT撮影による空隙構造の直接観察を実施して、コンクリートの耐久性との関連を研究することを目的としている。CT画像は、膨大な数値データから成り、これらを再構成、画像処理などの高度な数値演算処理を通じて立体を図化する。したがって、そのための数値演算処理方法を研究開発することが研究目的のひとつである。また、空隙構造の解明にあたって、Random Walk Simulationの応用も含めた解析手法の研究開発も実施する。 硬化したセメント系水和物組織の画像データは、大型放射光施設(SPring-8)を利用して既に所得しているデータおよびマイクロフォーカス型CT装置を用いてそれぞれ取得した。解像度が、前者で0.5μm、後者は10μmである。このこと利用して、同一試験体をそれぞれ異なる解像度でその空隙構造を調べるために、AE剤の添加量を調整してAEモルタルを作製し、気泡分布を観察した。その結果、気泡分布を調べるには、マイクロフォーカス型CT装置で十分な気泡形状の把握が可能であることを明らかにした。また、気泡の特性を気泡の等価直径を定義することで、気泡径分布により定量化するための解析手法を開発した。SPring-8は、サブミクロンレベルの空隙構造を把握するのに適しているが、撮影試料の大きさが制限されることから、目的に応じて装置を使いこなすことが必要であることを確認した。
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Research Products
(4 results)