2008 Fiscal Year Annual Research Report
リスクに基づく地震動モデルとその長崎県内長大橋の耐震設計への適用
Project/Area Number |
08F08073
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
竹脇 出 Kyoto University, 工学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
MOUSTAFA Abbas 京都大学, 工学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | 耐震設計 / 極限外乱 / 設計用地震動 / 損傷 |
Research Abstract |
本研究の目的は、建築構造物や橋梁などの耐震設計のための設計用地震動の合理的な策定手法の構築にある。過去に蓄積されている地震動データや被害データから、地震動の様相はかなり明らかになりつつあるが、尚、将来発生する可能性のある地震動の特性については、構造物に存在するばらつきの程度よりも大きなレベルの不確定性が存在するといえる。 このような不確定性を克服する有望な方法として極限外乱法が提唱されている。科学的根拠に基づく条件・情報の下で、構造物にとって最も危険・クリティカルな地震動を見出す方法である。 本年度においては、Moustafa博士による極限外乱法を、損傷パラメターを指標とする場合に拡張した。制約条件は、加速度パワー、最大加速度、最大速度、最大変位、加速度フーリエ振幅スペクトルの上下限値である。完全弾塑性およびバイリニアー履歴復元力を有する1自由度系モデルに、正弦波の重ね合わせで表現される地震動を入力し、ParkとAngらにより提案されている損傷パラメターを最大化する極限外乱を、逐次2次計画法により求める方法を開発した。 地盤種別や地震動生起パターンが異なる種々の記録地震波に対応するように想定した制約条件ごとに数値例題を実施し、加速度フーリエ振幅スペクトルの上下限値が極限地震動の特性に大きく影饗することや、極限地震動としてのパルス波の特性が明確に説明可能となることを明らかにした。
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Research Products
(1 results)