2008 Fiscal Year Annual Research Report
非鉛系圧電セラミックスの剪断モード圧電物性の機構解明と応用
Project/Area Number |
08F08076
|
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
鶴見 敬章 Tokyo Institute of Technology, 大学院・理工学研究科, 教授
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
LI Enzhu 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 外国人特別研究員
|
Keywords | 非鉛材料 / 圧電体 / モーター / シェアモード |
Research Abstract |
本研究では,非鉛系圧電材料であるニオブ酸カリウムナトリウムの示す大きな剪断方向の圧電定数d_<15>(約200pC/N)を利用したデバイスを作製することを目的としている.本年度は作製するデバイスとして超音波モーターを選択した.まず,有限要素法を用いて,モーターの振動モードと駆動原理のモデリングを行った.この計算から最適な寸法と回転運動の得られる共振周波数を求めた.その結果,2セットの厚み滑り振動子を,分極方向が垂直になるように配置し,それぞれに位相差90°の2つの交流電界を印加することにより,ステーター上部に首振り振動による回転運動が得られ,共振周波数が20.4kHz(1次),57.3kHz(2次)であることが分かった.またモーターに使用する圧電セラミックスとして,ハード系非鉛圧電セラミックス(Li,K,Na)NbO_3+CuOを通常の固相法で合成した.セラミックス,および金属部分を加工し,導電性エポキシを用いて接着した.作製したモーターについて,非接触回転計を用いて回転数を,ロードセルを用いた糸巻き法を用いてトルク測定した.オシロスコープを用いた電圧・電流測定から,効率の計算を行なった.実際に作製した超音波モーターにおいては,シミュレーションによる共振周波数よりやや大きい20.8kHz,70Vrmsの交流電圧を印加することで,最大回転数238rpmの回転数が得られた.20.8kHzにおいては,駆動電圧7Vrmsで駆動することが確認された.
|
Research Products
(4 results)