2008 Fiscal Year Annual Research Report
可視光応答型光触媒を用いた太陽電池-水素製造システムの開発
Project/Area Number |
08F08081
|
Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
楠元 芳文 Kagoshima University, 理学部, 教授
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
AHMMAD Bashir 鹿児島大学, 理学部, 外国人特別研究員
|
Keywords | 可視光応答型光触媒 / 金属ナノ粒子 / 触媒・化学プロセス / 薄膜 / ドーピング / 太陽電池 / 水素 / タンデム型 |
Research Abstract |
新規合成法を開発して種々の可視光応答型光触媒や金属ナノ粒子を合成した。 まず,窒素か炭素または両方をTiO_2,中に取り込んだ,粒径が300-500nmのミクロ球状可視光応答型光触媒(N-,C-,N,C-ドープTiO_2)の新規合成法を開発した。そして,光触媒活性を670nm付近までの可視光下での有機物分解により評価した。 22nmおよび15nmの平均粒径をもつ金,銀ナノ球状粒子の迅速かつシンプルな合成法を,溶媒として緑茶を用いて開発することに成功した。さらに,同様な方法を駆使して,細孔が多く表面積の高い酸化鉄(Fe_2O_3)を合成した。 今回,新規に研究開発した可視光応答型光触媒や金属ナノ粒子の特性を種々の手法を用いて詳しく調べている。そして,太陽電池-水素製造システム用の基本材料として有効かどうか精力的に研究を進めている。 開発中の太陽電池は,電解質溶液を用いるので湿式型と呼ばれ,固体化の研究が急務である。そこで,固体型太陽電池研究用としてこれまで広く研究されているCuIに代わるものとして,SiCを新規の材料として用い,結晶阻害剤として複数のイオン性液体と併用することで,酸化鉄型太陽電池の固体化と効率向上に寄与することを発見した。 今後は,新規の可視光応答型光触媒や金属ナノ粒子等の開発を続行すると共に,本研究で新しく発見・開発した光触媒および金属ナノ粒子等の太陽電池や水素発生系の材料としての評価や改良,課題等について努力を傾注する。
|