Research Abstract |
新規合成法を開発して種々の可視光応答型光触媒や金属ナノ粒子を合成した。まず,窒素か炭素または両方をTiO_2中に取り込んだ,粒径が300-500nmのミクロ球状可視光応答型光触媒(N-,C-,N,-C-ドープTiO_2)の新規合成法を開発し,さらに光触媒活性を670nm付近までの可視光下での有機物および水の分解により評価し、国際誌に公表した。開発中の太陽電池は,電解質溶液を用いるので湿式型と呼ばれ,固体化の研究が急務である。そこで,固体型太陽電池研究用としてこれまで広く研究されているCuIに代わるものとして,SiCを新規の材料として用い,結晶阻害剤として複数のイオン性液体と併用することで,酸化鉄太陽電池の固体化と効率向上に寄与することを発見し、国際誌に公表した。レーザー蒸着法を用いて作製した酸化鉄太陽電池および酸化チタン太陽電池の対極として、高価な白金の代わりに単層カーボンナノチューブが有効であることを明らかにし、国際誌に公表した。紫外線しか吸収しない酸化チタンを担体として活用して,貴金属によるプラズモン可視光吸収を活用して,実際上,可視光応答型光触媒としの機能を持たせることができると考え、貴金属(金,銀,銅)ナノ粒子やそれらと酸化チタンとの複合化についても,精力的に新規の合成法の開発に貢献し、国際誌に公表した。また、可視光応答を示す硫化カドミウムの新規合成法の開発にも貢献し、国際誌に公表した。 本研究で新しく発見・開発した光触媒や金属ナノ粒子の太陽電池や水素発生系の材料としての評価や改良,課題等について引き続き研究を行っており、太陽電池一水素製造システムの開発に向けて努力を傾注しているところである。
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