2009 Fiscal Year Annual Research Report
穀類作物における新葉展開のシグナルとしての老化葉からの窒素転流
Project/Area Number |
08F08097
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
牧野 周 Tohoku University, 大学院・農学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
IRVING Louis John 東北大学, 大学院・農学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | 窒素転流 / ルビスコ / 葉の老化 / イネ / アルファルファ |
Research Abstract |
光合成炭酸固定酵素Rubiscoの小サブユニット遺伝子RBCSを過剰発現させたRBCS-senseイネとRBCSの発現を特異的に抑制させたRBCS-antisenseイネを材料に葉の一生における窒素の流入および流出の変動、その動きに伴うRubiscoの量的変動を^<15>Nトレーサー実験により調べた。その結果、RBCS-senseイネとRBCS-antisenseイネともに葉の若い時期にRubiscoの生合成は活発で葉の流入の関係ときわめて相関が高かった。一方、Rubiscoの分解はRBCS-senseイネでは葉の老化初期に活発であるのに対し、RBCS-antisenseイネにおいては葉の一生を通して、抑制されていることがわかった。さらに葉への窒素の流入と葉からの窒素の流出、およびRubiscoの生成と分解の量的な変動のモデル化を試みた。結果については只今解析中である。次に、アルファイルファの水ストレスの光合成応答に関する光環境の違いの影響について調べた。アルファルファは強光条件で水ストレスを強く受け、明確なFv/Fm値(PSIIの最大量子収率)の低下が観察され、強い光阻害を受けることがわかった。光合成速度の低下も大きかった。逆に弱光下では受ける水ストレスも弱く、Fv/Fmの低下は観察されず、光合成速度の低下も小さいものであった。
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Research Products
(2 results)