2008 Fiscal Year Annual Research Report
プラスミド機能の発現を支配する染色体間相互作用形成の鍵因子の機能解明
Project/Area Number |
08F08101
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
野尻 秀昭 The University of Tokyo, 生物生産工学研究センター, 准教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
YUN Choong-Soo 東京大学, 生物生産工学研究センター, 外国人特別研究員
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Keywords | Pseudomonas属細菌 / プラスミド / pmr / H-NS因子 / 核様体タンパク質 / IncP-7群プラスミド / pCAR1 |
Research Abstract |
本研究ではP.putida細胞内での宿主染色体とカルバゾール分解プラスミドpCAR1の相互作用についてさらに詳細に解明することを目的とし,(1)Pmrの転写制御因子としての機能をタンパク質レベルで明らかにすること,(2)pCAR1上のHUホモログORF95a塵物が相互作用の形成において果たす役割の解明、の二つの課題について明らかにすることを目的とした.P.putida株染色体上の5つのH-NS様因子とPmr遺伝子の転写レベルでの発現様式は報告されているが,実際に細胞内で機能を果たしているタンパク質の存在量は報告されていない.そこで我々は現在まで,Pmrの転写制御因子としての機能をタンパク質レベルで明らかにするためPmrと相互作用すると予想されるP.putida宿主染色体内の5つのH-NS様因子とPmr遺伝子に対して相同性組換え方法を用いてHis-tagを付加した株を作製しHis-tag抗体を利用したタンパク質検出系で各々因子のタンパク質レベルでの発現を検出することに成功した.宿主染色体内の5つのH-NS様因子の中でTurA,TurBを除いた3つの因子はタンパク質として発現されず,pCAR1を保持したP.putida株の中ではPmrとTurA,TurBが主に相互作用する可能性が示唆された.P.putida宿主染色体内の5つのH-NS様因子とPmrのタンパク質レベルでの発現解析は世界で初めてであり,今後の研究を遂行うるにあたてもっとも重要な情報である.この情報を基にしてPmrとTurA,TurBの破壊株を作製し現在,高密度タイリングアレイを用いたレギュロン解析を行っている.また,pCAR1上のHUホモログORF95a産物が相互作用の形成において果たす役割を解明するためORF95aを破壊した株を作製し,高密度タイリングアレイを用いたレギュロン解析を行っている.
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Research Products
(6 results)