2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08F08103
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
魚住 信之 Tohoku University, 大学院・工学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ZULKIFLI Lalu 東北大学, 大学院・工学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | Ktr / イオンチャネル / カリウム / Na / 膜輸送 / 酸性アミノ酸 / KAT1 / ラン藻 |
Research Abstract |
ラン藻Ktr系の細胞外に面する10か所の負電荷アミノ酸AspおよびGluを、中性アミノ酸AsnおよびGlnに置換したプラスミドを構築した。そのプラスミドをK要求性変異大腸菌に導入させて、K要求性に関する相補テストを行った。K制限培地では増殖が極端に低下するものが得られた。さらにそれらを詳細に検討するために、原子吸光度分析装を用いたK輸送活性を測定することによりKmおよびVmaxを求めた。さらに、Naに関するK輸送活性の影響についても検討した。Ktr系には3つの細胞内ループ構造があるが、最もC末端領域に位置する酸性アミノ酸が輸送活性に関与していることが示唆された。この関与の原因の一つとして、他のサブユニットの結合領域として機能していることも考えられる。次に、Ktr系は輸送体本体のKtrBとサブユニットのKrAとKtrEのK輸送への依存性を調べることとした。。KtrAのKtrEが膜内にあるのかを調べるのと同時に、膜と相互作用の有無、サブユニット同士の相互作用の有無についてしらべた。明確な結果は得られていないが、このサブユニットがKtrBと相互作用をしている可能性が考えられる。また、KtrBのみでも大腸菌において小さなK輸送活性をもつことが明らかとなった。今後、KtrAとKtrEのどちらかを共存した時に、そのK輸送活性がどのように変化するのかを調べる基礎的知見が得られた。一方、植物シロイヌナズナのK取り込み系KチャネルのKAT1とAKT2はともに酵母の原形質膜に移行するにもかかわらず、KAT1はK輸送活性を有し、AKT2のK輸送活性は検出できない。この原因を調べるために、KAT1とAKT2の変異株をK要求性酵母に発現させて解析を進めている。
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Research Products
(3 results)