2008 Fiscal Year Annual Research Report
魚類イリドウイルス病ワクチンの改良と免疫成立判定法の確立
Project/Area Number |
08F08107
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
吉水 守 Hokkaido University, 大学院・水産科学研究院, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
KWON S. 北海道大学, 大学院・水産科学研究院, 外国人特別研究員
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Keywords | マダイイリドウイルス / ワクチン / 免疫成立判定 |
Research Abstract |
本研究は、マダイイリドウイルス病(red seabream iridovirus disease,RSIVD)の原因ウイルスであるRSIVの感染・増殖機序の解明、培養系の確立、RSIVワクチンの改良、ならびに同ワクチン投与魚の免疫評価法を確立し、RSIV感染症による被害の軽減を目指すものである。平成20年度の研究では、主にRSIVの培養系ならびに感染増殖機構について解析し、以下の成果をあげた。 1.GrF細胞およびGF-2細胞のRSIV産生量について比較検討した結果、GF-2細胞のRSIV産生量は、GrF細胞の約100倍高いことが明らかになった。しかし、供したGF-2細胞は、エンベロープを有する小型のRNAウイルスに持続感染していることが明らかになった。 2.GrF細胞およびGF-2細胞のRSIV持続感染細胞を確立した。本持続感染細胞を用いることで、RSIVを安定的かつ大量に得ることが可能となった。さらに、得られたRSIV培養液がRSIVに対する抗体検出ELISA用抗原として利用可能であることを確認した。 3.RSIV感染魚よりGrF細胞を用い、ウイルス分離を行ったところ、RSIVに加え、小型のDNAウイルス(仮称Megalocyti-associate virus,McAV)が分離培養された。 4.感染実験の結果、McAVのみでは病原性がない(あるいは低い)ものの、McAVが全てのマダイイリドウイルス病魚および病魚の脾臓培養液人為感染魚から検出され、RSIVDにRSIVとMcAVが深く関わっていることが示唆された。
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Research Products
(2 results)