2008 Fiscal Year Annual Research Report
トマト苗接ぎ木ロボットのための苗選別用マシンビジョンシステム
Project/Area Number |
08F08110
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
近藤 直 Kyoto University, 農学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ASHRAF Muhammad 京都大学, 農学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | マシンビジョン / ロボット / トマト / 画像 / 接ぎ木 |
Research Abstract |
本年度は,トマト苗を接ぎ木作業する前段として,選別を行うためのマシンビジョンシステム構築のため,まず愛媛県にあるベルグアース株式会社を訪れ,接ぎ木作業の現場で,穂木および台木の生育環境,成育状況,基礎的物理寺陛(品種に応じた寸法,径,曲がりの程度等)の調査を行った。同時に,サンプルの穂木,台木の苗に対して,高解像度モノクロカメラを利用した画像入力装置を構成した。その装置の照明としてLEDを用いた2種類の光源(逆光源および順光源(Pフィルタを装着したシステム))を用意し,画像入力した結果,逆光源(特に青色フィルタを装着したとき)の方が対象物の抽出には有利であることがわかった。そこで,穂木,台木共に1トレイずつをベルグアース株式会社から仕入れ,それらの苗を青色フィルタ付き逆光源と高解像度モノクロカメラを用いて90度異なる方向から画像入力し,基礎的物理特性のデータの統計的処理を行った。一方,接ぎ木作業後の最終検査システムとしてはPLフィルタを用いた順光源でカラーカメラを用いたシステムを構築する予定である。入力された穂本と台木の画像を基に,それぞれの苗の主茎径,曲がり,本葉と子葉の位置と距離,なちびに子葉の向き等を計測すると同時に,切断の位置決めを行うソフトウエアをビジュアルC++により開発した。そのソフトウエアにより,前述の穂木および台木の画像に対して処理を行った結果,2方向からとった画像全てにおける成功率は約90%であり,約10%の失敗は茎が本葉で隠されていることが原因であった。本葉で茎が隠されていない苗を対象とした結果は97%であり,残りの3%の失敗は子葉で茎が隠されている苗であることがわかった。
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