2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08F08113
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Research Institution | Okayama University |
Host Researcher |
長岐 清孝 Okayama University, 資源生物科学研究所, 准教授
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Foreign Research Fellow |
TEK A. L. 岡山大学, 資源生物科学研究所, 外国人特別研究員
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Keywords | 動原体 / セントロメア / マメ科植物 |
Research Abstract |
本研究では、人工染色体構築のためのマメ科植物動原体DNAおよびタンパク質の同定を目的としている。マメ科人工染色体は、マメ科植物の育種のための有用なツールとなる。これまでの他の植物での解析結果から、動原体領域は種特異的な配列で構成されていることがわかっている。このため、マメ科人工染色体を作るためには、マメ科植物の動原体DNA配列の情報が不可欠である。しかし、これまでにマメ科植物の動原体DNA配列に関する研究はまったく行われていなかったので、本研究でマメ科植物の動原体構成要素の同定を計画した。 マメ科植物の動原体タンパク質を同定するために、これまでに他の植物種で単離された動原体タンパク質(CENH3、CENP-C、Mis12)のアミノ酸配列を用いて、DNAデーターベースを検索した。その結果、ダイズ、ミヤコグサ、インゲンマメ、ササゲのCENH3をコードするESTを見いだし、これらの完全長配列をRACE法により得た。これらの配列を利用し作製した新規のプライマーを用いたRT-PCR法によりスイトピー、タルウマゴヤシ、アラスカエンドウからもCENH3のcDNAを単離し、RACE法により完全長配列を得た。同様に、CENP-CおよびMis12をコードする配列もRACE法およびRT-PCR法により得た。 続いて、ダイズCENH3のアミノ酸配列をもとにペプチド抗体を作製し、その局在性を調べたところ、この抗体のシグナルは、ダイズ動原体に局在していた。さらに、この抗体は、インゲンマメとスイトピーでも動原体局在シグナルを示した。これらの結果から、この抗体が次年度に予定している免疫沈降法による動原体DNAおよびタンパク質の単離にダイス、インゲンマメ、およびスイトピーで利用できることが期待される。
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