2008 Fiscal Year Annual Research Report
増殖細胞におけるCdk2の細胞内輸送とp27によるCdk2活性の制御機構の解明
Project/Area Number |
08F08132
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
池田 正明 Tokyo Medical and Dental University, 大学院・医歯学総合研究科, 准教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
PHILIPPE Olivier D.L. 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | 国際研究者交流 / フランス / サイクリン依存性キナーゼ / 細胞周期 / クロマチン / 細胞核 / CDK阻害タンパク質 / タンパク質 |
Research Abstract |
サイクリン依存性キナーゼ(Cdk)の一つであるCdk2は、細胞周期のG1後期からS期に活性化され、DNA複製に中心的な働きをしている。一方、Cdk2活性の抑制には、CDK阻害タンパク質であるp27が関与している。本研究は、核内においてクロマチンに結合したCdk2におけるリン酸化修飾およびCdk2制御因子との相互作用を明らかにし、Cdk2の制御機構における新たな知見を得ることを目指している。 新しい核細胞質分画法の確立 既に開発した核細胞質分画法、および報告されているどの核細胞質分画法を用いても、p27等の低分、子量タンパク質の核外への漏出を防ぐことが出来ないことが判明した。p27は重要なCdk2制御因子の一つであることから、本研究遂行のためには、p27を含む核内低分子量タンパク質の漏出が少ない核細胞質分画条件を確立する必要があることが明らかとなった。 クロマチン上でのCdk2活性制御機構の解析 Cdk2はサイクリンを含む多くのタンパク質と複合体を形成し、G1-S期にクロマチンに結合することが示されている。本年度の解析で、クロマチン非結合Cdk2は、TritonX-100等の界面活性剤で容易に抽出されるのに対して、クロマチン結合Cdk2は抽出されないことを見出した。さらに、クロマチン結合Cdk2が、その活性を保ったまま高塩濃度処理により抽出されることを明らかにした。さらにCdk2の活性化には、当初計画した細胞質から核内へのCdk2の輸送よりも、核内におけるCdk2の制御がより重要であることを見出した。
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[Journal Article] Inhibitory effect of CT domain of CCN3/NOV on proliferation and differentiation of osteogenic mesenchymal stem cells, Kusa-A12008
Author(s)
Katsuki Y, Sakamoto K, Minamizato T, Makino H, Umezawa A, Ikeda MA, Perbal B, Amagasa T, Yamaguchi A, Katsube K
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Journal Title
Biochem. Biophys. Res. Commun. 568
Pages: 808-814
Peer Reviewed
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[Presentation] DRIL1によるp53のフィードバック制御2008
Author(s)
乙津めぐみ, Solachuddin J. A. Ichwan, Widya Lestari, 山田俊平, 池田正明
Organizer
第31回日本分子生物学会年会・第81回日本生化学会大会合同大会(BMB2008)
Place of Presentation
神戸
Year and Date
20081209-20081212
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