2008 Fiscal Year Annual Research Report
企業パフォーマンスの国際比較:多角化とR&Dに注目して
Project/Area Number |
08F08315
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Research Institution | Hitotsubashi University |
Principal Investigator |
長岡 貞男 Hitotsubashi University, イノベーション研究センター, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金 榮愨 一橋大学, イノベーション研究センター, 外国人特別研究員
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Keywords | 多角化 / 国際比較 / 研究開発(R&D) / 産業分類 |
Research Abstract |
企業の多角化行動をを日米比較を中心に研究するため、既存文献のサーベイとデータベースの構築の準備を行った。欧米の企業は多角化が進んでおり、その範囲や結果などに関する研究も少なからず行われているのに対し、日本企業に関する研究は、事例中心の研究を除くと私たちの知っている限りでは存在しない。それは企業の多角化に関する、信頼性の高いデータが今まで整備されていないことにも起因する。 そのため、本研究の第一の目標として日本企業の多角化に関するデータを調べ、集めることにした。日本のデータベース会社が作っている市販のいくつかのデータを試してみたが、電子化されているデータは少なく、多角化に関する情報は乏しかった。日本のデータはまだ単独決算に基づくものとしての企業を把握する場合が主であることが分かった。こういうことのため、基本的に企業の財務データから各企業の情報を入力する必要があった。分析に利用可能なデータにするためには大規模な作業が必要になってくるため、本格的なデータ作りは平成21年度までの2年間の作業として今も進行中である。そのうち、非製造業企業は製造業に比べ多角化が進んでいること、日本企業は米国などの企業と比べて分業の程度が低く、多角化が進んでいること、また、1997年以降で、多角化の深化はあまりなかったこと、などが基礎的な作業の結果から分かった。
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