2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08F08324
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
須藤 靖 東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
SOUSBIE Thierry 東京大学, 大学院・理学系研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | 宇宙の大規模構造 / 銀河サーベイ / 宇宙論 |
Research Abstract |
我々の住む宇宙には、銀河団、フィラメント、ボイドといった豊かな構造が広がっており、これは宇宙の大規模構造として知られている。こういった構造を定量化し、観測により得られた銀河の分布と、及び、理論やシミュレーションによって予言される物質の分布を比較することで、宇宙の初期条件や進化の過程に関する様々な情報が得られるはずである。本研究課題では、従来用いられてきた銀河の2点相関関数等の統計量ではなく、スケルトンと呼ばれる、より直接的に銀河団、フィラメント、ボイドといった個々の構造物を取り扱う数学的な方法論の開発を進めてきた。2点相関関数だけでは表現しきれない豊かな宇宙の構造を定量的に扱うことができれば、従来とは統計的に独立な情報を引き出すことができ、さらに天文学的な応用も期待できる。今年度は、スケルトンを用いたフィラメント抽出法を完成させ、N体シミュレーションとSDSS銀河サーベイの実データに適用可能であることを示した。また銀河大規模構造データとX線衛星「すざく」を用いて発見した新しい銀河群の大規模構造中での場所を、完成させたコードをもちいて解析し、フィラメントの交差点に対応していることを見いだした。さらに、SDSS銀河分布にこのコードを適用して同定したフィラメントの交差点3点を、次年度のすざく衛星で観測提案し、計190ksecの観測時間が採択された。
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Research Products
(3 results)