2009 Fiscal Year Annual Research Report
中性ボーズ並びにフェルミ原子気体における超流動性の理論的研究
Project/Area Number |
08F08331
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
町田 一成 Okayama University, 大学院・自然科学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
HUHTAMAKI J.A. 岡山大学, 大学院・自然科学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | スピナーボーズアインシュタイン凝縮 / cyclic相 / spin-vortex |
Research Abstract |
研究課題に沿って、研究を遂行した。今年度においては特に中性ボーズ系で内部自由度を有するスピナーボーズアインシュタイン凝縮を研究した。超微細スピンFがF=2の系においてcyclic相に基底状態が存在する場合、その系に回転下に分数の巻き数をもつ特異な渦、即ち1/3-vortexの安定性を5成分に拡張したGross-Pitaevskii方程式を数値的に解くことによって明らかにした。Rochester大学や学習院大学での実験に沿ってRb原子気体を光学的にトラップした状況を念頭において、現実的なパラメーターを選んで計算を遂行した。その結果、1/3-vortexが十分な安定度をもって実験的に実現することが可能であることを示すことに成功した。 Fの更に大きな系を考察した。この場合双極子-双極子相互作用が重要になるのでこの効果もモデルに取り込んで数値計算を実行した。その結果、spin-vortexと呼ばれる特異な渦が静止下で出現する可能性を新たに見出した。この理論は近い将来行われるであろう実験に指針を与えるものであり、この分野に重要な貢献をするものである。
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