2009 Fiscal Year Annual Research Report
新奇ナノ物質・ナノ複合体におけるフォトルミネッセンスへの外部電場効果
Project/Area Number |
08F08345
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
太田 信廣 Hokkaido University, 電子科学研究所, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
LIU Xiaoming 北海道大学, 電子科学研究所, 外国人特別研究員
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Keywords | 電場吸収 / 電場発光 / 分子配向 / シュタルク効果 / 光励起ダイナミクス |
Research Abstract |
可視領域に吸収および発光波長を示すCdTeやCdSeといった半導体ナノ粒子の合成を昨年度から引き続いて行うと共に、赤外領域に吸収を示すPbSeの合成を行った。サイズを制御することにより、PbSeの場合は1.2μmから2.5μmの波長領域に強くて異なるピーク波長のエキシトン吸収帯を有する異なるサイズのナノ粒子を合成することができた。このナノ粒子をトルエンに溶かした状態で電場吸収スペクトル測定を試みたが、サンプル自身の電場吸収スペクトルに加えて、ナノ粒子溶液特有の干渉パターンが広い波長領域にわたって観測されるために溶液中の電場吸収スペクトルの解析は容易でないことがわかった。そこで合成したPbSeナノ粒子をポリメタクリル酸メチルにドープした固体の薄膜試料を作成し、電場吸収スペクトルを各サイズ毎に測定することができた。その結果、赤外領域に観測される吸収帯に関して得られる電場吸収スペクトルは吸収スペクトルの2次微分に似た形状を示し、電場吸収の機構は光励起に伴ら電気双極子モーメントの大きな変化に因るものであるこどがわかった。種々のサイズでの電場吸収スペクトルを現在得ており、その解析を行うことにより電気双極子モーメントの光遷移に伴う変化の大きさのサイズ依存性を調べている。これらの実験と並行して、サイズを制御しだPbSおよびその他の金属酸化物ナノ粒子の合成も進めている。
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