2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08F08350
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Research Institution | Shiga University of Medical Science |
Principal Investigator |
小松 直樹 Shiga University of Medical Science, 医学部, 准教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
RAHMAN A. M. 滋賀医科大学, 医学部, 外国人特別研究員
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Keywords | フラーレン・ナノチューブ / 分子認識 / 分離 |
Research Abstract |
受入研究者らは、カーボンナノチューブの分子認識に基づく分離について研究を進めており、単層カーボンナノチューブ(SWCNT)のピンセット型ジポルフィリン化合物による分離に成功している。本研究おいては、ポルフィリンとともにSWCNTの表面に対して高い親和性を示す、ピレンを用いて、ピンセット型ホスト分子を構築し、SWCNTの選択的な抽出について検討を行う。 平成20年度は、市販の1-bromopyreneとN-octyl-3,6-diboronylcarbazoleとの鈴木一宮浦カップリング反応を行い、目的とするピンセット型ジピレン化合物を高収率で得ることに成功した。次に、得られた新規なホスト分子を用いて、SWCNTの抽出を行った。CoMoCAT,HiPCO,TOCANAと呼ばれる3種類のSWCNTについて、検討したところ、メタノール溶媒中においてジピレン化合物は、HiPCOに対して、高い抽出能を示しか。一方、同条件下で、CoMoCAT,TOCANAは一切抽出されないという興味深い結果が得られた。現在、抽出されたHiPCOの選択性に1ついて、ラマン、あるいは吸収スペクトルより評価を行っている段階である。以上の結果は、平成21年6月10日に松島で開催される国際学会(カーボンナノチューブナノエレクトロニクス)にてポスター発表する予定である。 今後、ピレンの2位がスペーサーと結合したピンセット型ジピレン化合物を合成し、SWCNTに対する抽出能、および、選択性について検討を行っていく予定である。
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Research Products
(1 results)