2010 Fiscal Year Annual Research Report
ナノ粒子触媒による14族有機金属化合物の高効率ワンポット合成の開発
Project/Area Number |
08F08354
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
西原 寛 東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ALDES Lesbani 東京大学, 大学院・理学系研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | 14族元素 / パラジウム |
Research Abstract |
14族有機金属化合物(Si, Ge, Sn)は合成中間体や医薬品・機能性材料のビルディングブロックとして有用な化合物群であり、これらは通常、有機リチウム試剤やGrignard試剤に代表される有機金属反応剤により合成される。本研究ではヒドロシランとハロゲン化アリール間のカップリング反応の開発を行った。具体的には、1級~3級の14族化合物(REH_3, R_2EH_2, R_3EH:E=Si, Ge)に触媒と塩基の存在下、ヨウ化アリールを反応させ、ワンポットで対応するアリール化体を合成することができた。触媒としてはナノ金属触媒(擬均一系触媒)、錯体触媒(均一系触媒)、固定化触媒(不均一系触媒)などを詳細に調査し、パラジウム錯体Pd(P(P(t-Bu)_3)_2)を用いた時に最も良い結果を与えた。使用する溶媒や塩基、そして反応温度にも本反応の反応収率は大きく影響し、溶媒はテトラヒドロフランまたはジメトキシエタンなどのエーテル系溶媒、塩基はジイソプロピルエチルアミンなどの有機アミンを用い、室温(25℃付近)で反応させた時に最も良い結果を与え、高収率で様々なアリール化体を合成できた。この手法を用いてこれまで合成が困難であった、トリス(トリメチルシリル)シランのアリール化も行い、効率の良い青色発光化合物の合成にも成功した。また農薬として多用されるフルシラゾールの短工程合成にも成功した。本反応によって合成された新規化合物は100種類以上にのぼり、光学材料や生理活性を示す医薬品の合成に有用な手法である事を実証した。
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Research Products
(2 results)