2009 Fiscal Year Annual Research Report
高生体適合性ハイドロキシアパタイトコーティング気相プロセスによる組織制御
Project/Area Number |
08F08370
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
後藤 孝 Tohoku University, 金属材料研究所, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
NATH Shekhar 東北大学, 金属材料研究所, 外国人特別研究員
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Keywords | 生体セラミックス / 化学気相析出 / ハイドロオキシアパタイト / リン酸カルシウム / ケイ酸カルシウム |
Research Abstract |
TiおよびTi合金インプラント上にリン酸カルシウムなどのセラミックス膜を被覆することにより、周囲の骨組織の形成が促進され、生体適合性の向上が期待される。そこで、本研究では、有機金属化学気相析出(MOCVD)を用いCa(dpm)_2および(C_6H_5O)_3PO有機金属錯体により、リン酸カルシウム系膜を合成した。結晶相に及ぼす基板温度(T_<sub>)、反応室圧力(P_<tot>)およびCaとPの原料モル比(R_<Ca/p>)の変化を調べた。P_<tot>=0.8kPa、T_<sub>=973KおよびR_<Ca/p>=~0.3、T_<sub>=1073KおよびR_<Ca/p>=0.1~0.5ではα-リン酸三カルシウム(α-TCP)単相膜,T_<sub>=973KおよびR_<Ca/p>=0.5,T_<sub>=1073KおよびR_<Ca/p>=0.8~1ではハイドロキシアパタイト(HAp)の単相膜が得られた。また、α-TCPおよびHAp膜がコーティングしたCP-Ti基板をハンクス溶液へ浸漬し、骨類似アパタイト形成の様子を調べた。α-TCP膜を被覆した試料上では、7日の浸漬後に、アパタイトの結晶が生成し、浸漬14日後に表面全体を覆った。HAp膜を被覆した試料上では、浸漬1時間後に膜の窪みでアパタイトが新たに生成した。浸漬6時間後に、試料の表面全体は針状のアパタイトで覆われた。浸漬12時間後、新たに形成したアパタイトの微細組織は針状から網目状へと構造が変化した。 一方、Ca-Si-O系セラミックスバルク体は優れた生体親和性および機械的性質を示したが、薄膜についてほとんど報告されていない。そこで、本研究では、MOCVD法を用い、Ca(dpm)_2およびSi(OC_2H_5)_4(TEOS)によりCa-Si-O系膜の合成した。T_<sub>=923-1023K、R_<Si/Ca>=43では、Ca_2SiO_4単相膜が得られた。T_<sub>=1223-1323K、R_<Si/Ca>=18では、CaSiO_3およびCa_3SiO_5の混相膜が得られた。いずれの組成においても緻密な微細構造を示した。
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Research Products
(11 results)