2009 Fiscal Year Annual Research Report
導電性高分子アクチュエータおよびセンサの統合化計算モデリング
Project/Area Number |
08F08378
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
都井 裕 The University of Tokyo, 生産技術研究所, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
JUNG Woosang 東京大学, 生産技術研究所, 外国人特別研究員
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Keywords | 電気駆動高分子 / 導電性高分子 / イオン導電性高分子 / 電気化学 / MEMS / 有限要素解析 |
Research Abstract |
本研究では、電気駆動高分子を利用したアクュエータおよびセンサに関する計算モデリングの開発を目標とし、それぞれの材料特性を考慮した支配方程式系の提案、有限要素法に基づいた離散化および数値解析を行い、その結果を実験結果と比較して提案した計算モデリングの有用性を検証した。 まず、導電性高分子の中で最も利用が期待されているポリピロールを中心とした研究では、様々な構造のアクチュエータの電気化学・多孔質弾性挙動に対して解析を行い、提案した計算モデリングの有用性を実証した。さらに、そのモデルを先端部が拘束されたロボットグリッパーなどに適用し、センサのような挙動に対しても現象論的パラメータの修正を行えば、有効に利用できることを確認した。イオン導電性高分子のセンサモデリングに関する研究では、曲げ変形を受けるフレミオンベースIPMC材の電気的応答を予測する新たな支配方程式を提案し、有限要素解析を行ってその結果を実験結果と比較した。IPMC材に与えられたたわみの大きさによる電気的応答は実験結果と定性的に対応しているが、除荷時の応答解析では大きな相違が見られる。これらの問題点を解決するために、updated Lagrangian coordinateの導入を含んだ支配方程式系の修正および物理定数の精密な再検討を行っている。 また、電気駆動高分子の一種である誘電性エラストマを利用したアクチュエータに関する研究では、超粘弾性理論に基づいた計算モデリングを提案し、汎用プログラムANSYSを利用してその有用性を検証した。
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Research Products
(7 results)