2008 Fiscal Year Annual Research Report
InAs量子ドットを用いた面型構造超高速全光スイッチの研究
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08F08385
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
和田 修 Kobe University, 工学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
JIN Chaoyuan 神戸大学, 連携創造本部, 外国人特別研究員
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Keywords | 量子ドット / 光スイッチ / 面型光デバイス / サブバンド間遷移 / 超高速光非線形 |
Research Abstract |
本年度は、InAs量子ドットの結晶成長技術を用いて面型光スイッチングデバイスを試作し、さらにその光応答特性の初期的な評価を行うことを目指して研究を行った。 InAs量子ドット結晶成長では、多層化構造量子ドットの結晶成長条件を詳細に調べ、光学特性との対応関係を確かめることにより、実際の光デバイス構造の製作に適用できる結晶成長手法を固めた。 面型光スイッチ構造として、量子ドットを多層膜分布帰還型共振器構造における電界強度ピーク位置に配置した構造を基本とした面型光スイッチデバイス構造を検討した。このデバイスは、励起光パルスによって生ずる量子ドットの吸収飽和と屈折率変化によって共振器反射率のピーク波長がシフトする事を利用するものである。このデバイス構造の設計を行うため、転送行列法およびFDTD解析法などを用いて光学特性解析ツールを開発した。次にこの設計に基づいて結晶成長を行ってデバイスを試作した結果、量子ドットのサブバンド波長と共振器モードが一致していることが確かめられた。そこで、フェムト秒ポンプ・プローブ分光システムによって本デバイスの光学応答特性の測定を実行した。これにより、量子ドットサブバンドの基底準位を用いたもので80ps、第1励起準位を用いたもので32psの光スイッチング応答を確認した。 この結果により、InAs量子ドットによる超高速光スイッチの実証とともに励起準位からの緩和の影響を検討するための初期的評価に成功した。
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Research Products
(4 results)