2010 Fiscal Year Annual Research Report
低温大気中接合によるウエハスケール3次元集積化に関する研究
Project/Area Number |
08F08386
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
須賀 唯知 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
王 英輝 東京大学, 大学院・工学系研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | ウエハ接合 / 金属薄膜 / 表面活性化 / 無鉛はんだ / 表面酸化 |
Research Abstract |
最終年度は、ウエハの金属薄膜を介した接合を、大気中低温での接合に適用することを検討した。Au、Sn、Cuの薄膜のうち、Auを用いて接合面のパターン化を行い、平面状の接合面では応力集中がコーナー、エッジ部にあること、これを解消するために、接合面を微細なパターンに分割することが有効であることを実験的に示した。具体的には、Siウエハにシード層としてTi膜、その上にAuのEB蒸着膜を100nm形成したもの、および3μm厚のAuの電解メッキ膜をエッチングにより、バンプ状パターンにしたものを用いた。その結果、バンプピッチが広いほど、バンプサイズを10μmから5μmへと小さくするほど、エッジ部の不均一性が解消し、応力分布がなだらかとなることがわかった。これらの結果を検証するため、応力集中の2次元計算を有限要素法を用いて計算し、パターンの分割周期やパターン幅がどのように接合面の応力の均一性に寄与するかをさらに定量的に示した。その結果、接合における不均一性は接合加圧時の応力分布に比例して増加していることも判明した。また、シリコンの大気中低温接合については、150℃程度の低温加熱であれば、Au、Snについてはアルゴンプラズマでの活性化後、接合可能であることが明らかとなった。これらの成果は、Geウエハの直接接合に適用された。ドープの程度の異なるしたGeウエハの接合では、界面には5nm程度のアモルファスは形成されるものの、通常のエピタキシャル成長で形成される界面と比べると格段にシャープなプロファイルの界面が形成された。これは、界面での光電変換素子機能を使う場合においては重要な要件であり、この手法の有効性が示された。
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Research Products
(6 results)