2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08F08391
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
桑野 二郎 Saitama University, 地圏科学研究センター, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
DENG Jianliang 埼玉大学, 地圏科学研究センター, 外国人特別研究員
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Keywords | 地震 / 豪雨 / 斜面崩壊 / 動的強度 / セメンテーション / 不攪乱試料 / 速度効果 / 防災 |
Research Abstract |
新潟県中越地震や岩手・宮城内陸地震など、近年多発している豪雨と巨大地震による地盤災害のメカニズムを解明し、効率的かつ効果的な防災対策を実施するための情報を得る事を目的とし研究を行う。 まず新潟県中越地震や岩手・宮城内陸地震により崩壊した斜面を調査し、不攪乱試料採取の候補地を選定した。また不攪乱試料の性質を模擬する人工試料を、低塑性細粒土に少量のセメントを混入させる事により試作した。また、斜面崩壊時の挙動を評価するための計算手法を検討した。 新しく提案されたExtended Newmark-Janbu法では、マイナスのseismic yield coefficient(Ky)がすべりの途中で生じる。それは、すべりが途中で加速するという意味となる。すべりを減速し、斜面を安定させるために、外部からの抑える力が必要となる。斜面脚部の平地や逆斜面では、斜面に平行な逆すべり方向の力が働き、すべりを抑える効果がある。マイナスのKyの影響で、すべりは加速され、高速すべりになる可能性がある(時には10m/sを超える場合もある)。 東竹沢にある新潟県中越地震により崩壊したある斜面の調査結果と室内試験の結果を検討したところ、その斜面崩壊でマイナスのKyが生じた可能性が高い。脚部の逆斜面がKyをプラスに回復させ、すべりを減速させた。結局、100mぐらいの変位を生じてから、すべりが停止した。
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Research Products
(3 results)