2009 Fiscal Year Annual Research Report
大深度地下空洞における堆積軟岩の変形強度特性に及ぼす時間効果依存性に関する研究
Project/Area Number |
08F08392
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
龍岡 文夫 Tokyo University of Science, 理工学部, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
TAHERI Abbas 東京理科大学, 理工学部, 外国人特別研究員
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Keywords | 堆積軟岩 / 変形強度特性 / 三軸圧縮試験 / 拘束圧依存性 / 時間効果 |
Research Abstract |
自然堆積軟岩のクリープ変形、応力緩和現象、異なるひずみ速度など変形強度特性の時間効果依存性に関する検討するための基礎的な研究として、堆積軟岩を摸擬したセメント改良土を用いた系統的な三軸圧縮試験によって、排水状態における変形強度特性に及ぼす様々な応力履歴が与える影響を詳細に調べた。特に、0.001%程度以下の小さなひずみ振幅の繰返し載荷で観察される弾性的性質、単調載荷で得られる応力ひずみ関係における非線形性とそれに対応した接線剛性率とせん断応力ベルの関係、ピーク強度に注目した。異なる一定の拘束圧での連続的単調載荷、上記の単調載荷の途中で異なる応力振幅での繰返し載荷、載荷の途中で異なる様々なレベルまで除荷してから拘束圧を増加、あるいは減少させてからの載荷の再開する過程を何回も繰り返すなど、多様な応力履歴を与えた。その結果、三軸圧縮試験において、単調載荷からの除荷過程において、除荷量が大きく三軸伸張方向への非可逆的な変形がより多く生じるほど、内部のセメンテーション構造は損傷を受け、その後の三軸圧縮試験の載荷を再開した時の変形強度特性は、その損傷が無いと場合と比較すると劣化することが分かった。特に、三軸伸張応力状態まで除荷すると損傷が急激に増加する。このため、原位置の非一様な地盤から採取した個別の試料を用いてモールクーロンの破壊基準を多段階載荷三軸圧縮試験によって得ようとする場合は、拘束圧の増加(減少)は載荷の途中から出来るだけ少ない量の除荷をしてから行う必要があること、拘束圧の増加と減少の二つの試験を行うと、より正確にモールクーロンの破壊基準を測定できることなどが分かった。
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Research Products
(6 results)