2009 Fiscal Year Annual Research Report
リモートセンシングと数値モデルを併用した熱塩循環と海水流動予測に関する研究
Project/Area Number |
08F08394
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
松原 雄平 Tottori University, 工学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ABUALTAYEF T.S.Mazen 鳥取大学, 工学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | 流動モデル / リモートセンシング / 赤潮 / 粒子追跡モデル |
Research Abstract |
近年、日本海においては赤潮や大型クラゲなどによる漂流物による漁業被害が発生している.本研究の目的は、それを軽減させるための予報システムを開発すること、すなわち、数値モデルとリモートセンシングデータとを併せた,高解像度の流況と赤潮などの漂流とその漂着を予測するシステムを構築することである。 1.高解像度流動予測システム 提案した流動予測システムは3つのサブモデル、(1)日本海全域、(2)中間領域および(3)小領域(沿岸域)の3つの計算ステップから構成されている。(1)日本海全域の予測は、実用化されているRIAMモデル(九州大学が開発)の結果を使用した。しかしながら、比較的粗い格子であり、鳥取沿岸域における漂流までを追跡できるものではない.(2)において、(1)の計算結果を既存の流動モデルの境界条件として与え、対象とする海域(300km四方の中領域)の流動計算を行う。さらに、その結果を境界条件として,(3)鳥取県沿岸の詳細な流動予測を行うものである。さらに,漂流物を追跡するため、オイラーラグランジェ追跡モデルを用いて得られた流動による漂流物の輸送過程を計算するモデルも開発した.予備的な計算結果から段階を追って流れの様子が詳細に把握できることが確認された赤潮等を粒子に置き換えて追跡計算した結果、沿岸域付近への滞留や輸送が詳細に把握できることが確認された. 2.リモートセンシング解析 ERDAS衛星画像解析ソフトを用いたが、ソフト解析については、ソフトの知識や高度なテクニックを必要とするため、本年度は、解析手法の検討のための第1段階として、1972年~2005年までのパレスチナ沿岸におけるLandsat衛星データから海岸線変化や赤潮発生状況の解析手法を検討した。その結果、赤潮発生状況については把握できなかったが、海岸線の変化について侵食と堆積状況が把握できることがわかった。
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Research Products
(3 results)