2008 Fiscal Year Annual Research Report
細胞質雄性不稔系統を用いたミトコンドリアから核へのシグナル伝達機構の解明
Project/Area Number |
08F08423
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
中園 幹生 The University of Tokyo, 大学院・農学生命科学研究科, 准教授
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
YANG Jing-Hua 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 外国人特別研究員
|
Keywords | 細胞質雄性不稔 / ミトコンドリアゲノム / 核ゲノム / Brassica juncea / Retrogradeシグナル |
Research Abstract |
本研究で供試しているBrassica junceaの細胞質雄性不稔(Cytoplasmic males terility;CMS)系統では雄蕊の形態変化が観察されているので、雄蕊内の特定の組織でCMSに特異的な遺伝子発現の変化が起きていると予想される。その遺伝子を同定するために、Laser Microdissectionとマイクロアレイを組み合わせて、CMS系統の組織特異的に発現する遺伝子を多数同定する。これらの解析を通して、CMS系統においてミトコンドリアゲノムから核ゲノムへのRetrogradeシグナルによって訓節される遺伝子を多数同定できると考えられる。本研究では、CMS系統の生殖器官形成過程でミトコンドリアから核へどのようなRetrogradeシグナルが伝達されているかを解明することを目的とする。本年度は、Brassica junceaのCMS系統の雄蕊内でCMSに特異的な遺伝子発現の変化があると予想されるので、雄蕊の特定の組織を純粋に単離するためにLaser Microdissection法を利用した。CMS系統と維持系統に対して、若い花蕾内の雄蕊への分化予定部位、および分化後の雄蕊内のタペート等をLaser Microdissectionで単離し、RNAを抽出した。さらに、RT-PCRによって雄蕊特異的なマーカー遺伝子の発現を調査することにより、目的の組織を純粋に単離できたかどうかの確認をした。
|