2010 Fiscal Year Annual Research Report
銅鉱山性荒廃地における菌根菌の群集構造と機能に関する研究
Project/Area Number |
08F08432
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
練 春蘭 東京大学, アジア生物資源環境研究センター, 准教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
CHEN Yahua 東京大学, アジア生物資源環境研究センター, 外国人特別研究員
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Keywords | 銅鉱山性荒廃地 / 菌根菌 / 共生系 / 重金属汚染 / 光合成 / 樹木 / 菌根菌群集構造 |
Research Abstract |
銅鉱山性荒廃地において、樹木による植生回復を効果的に行うため、現地で定着している菌根菌の群集構造を調べ、植生回復過程に菌根菌がどのように関与しているのかを明らかにするため、平成22年度に、主に以下の二つの研究を行った。 1.銅鉱山性荒廃地に生育する樹木と共生する菌根菌群集構造の解析 中国安徽省の銅陵市銅鉱山性荒廃地において馬尾松から菌根を分離した。菌根菌の種を同定した結果、周辺の植生非破壊地と比べ、汚染地では、菌根菌感染率は低く、種の多様性も低いことが分かった。 2.樹木と菌根菌共生系における銅ストレスの耐性メカニズムの解明 昨年度までは、高濃度銅が樹木と菌根菌の共生系に与えるストレスに対する生理的メカニズムを明らかにするため、単一の菌根菌種に感染したアカマツの苗を用いて調べた。しかし、実際の森林土壌には多様な菌種が共存し、樹木の生長に影響することから、2本のアカマツの苗それぞれに、異なる2種(Pisolithus spp(Ps),Cenococcum geophilum(Cg))の菌根菌を接種し、接種したアカマツの苗を同一のポットに育てて、重金属銅のストレス下で外性菌根菌間の相互作用を調べた。現在、アカマツ苗の外生菌根菌の感染率、乾物重と重金属の集積(集積量、集積部位)を調べている。
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Research Products
(2 results)