2009 Fiscal Year Annual Research Report
インドネシア産樹木から単離されたイソプレニルフラボノイドのメラニン生成抑制効果
Project/Area Number |
08F08433
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
近藤 隆一郎 Kyushu University, 大学院・農学研究院, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ENOS TANGKE Arung 九州大学, 大学院・農学研究院, 外国人特別研究員
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Keywords | アルトカルピン / B16メラノーマ細胞 / メラニン / Artocarpus heterophyllus / 薬用植物 |
Research Abstract |
プレニル化ならびに非プレニル化化合物を用いたメラニン生成抑制試験の結果、プレニル化によりメラニン生成抑制効果が大きく増加することが示された。さらに、メラニン生成抑制を示す濃度よりも高濃度が必要であるが、細胞毒性に関しても、プレニル化が関与していることも明らかにした。そこで、プレニル化フラボノイドのメカニズムを解明することを目的に、アルトカルピンに着目した。メラニン生成抑制は、(i)tyrosinase, tyrosinase related protein-1,2(TRP-1とTRP-2)とperoxidaseの転写制御、(ii)ケラチノサイトへのメラノソームの受け渡し制御、(iii)色素沈着後のケラチノサイトにおけるメラニンやメラノソームの分解やターンオーバー、によって制御されている。ウエスタンブロッティング解析により、メラニン生合成に関連するTRP-1とTRP-2のタンパク質レベルは、変化しなかった。つまり、これらの挙動は、メラニン生合成に関するタンパク質の発現を抑制するのではなく、直接的な酵素活性の阻害が、メラニン生合成を制御していることを示唆している。また、インドネシア産植物からの網羅的メラニン生成抑制素材の探索も行い、数種の候補素材を見いだした。
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