2008 Fiscal Year Annual Research Report
クルマエビウイルス感染症発症メカニズムに関する研究
Project/Area Number |
08F08434
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Research Institution | Tokyo University of Marine Science and Technology |
Principal Investigator |
廣野 育生 Tokyo University of Marine Science and Technology, 海洋科学技術研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
DANG Lua Thi 東京海洋大学, 海洋科学技術研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | クルマエビ / WSSV / ホワトスポットウイルス / ゲノム / RNA干渉 / 免疫 / 生体防御 |
Research Abstract |
平成20年度は4ヶ月の研究期間であったことより、以下の実験を行った。クルマエビゲノム上に存在するWSVの機能未知の7種類のホモログ遺伝子およびWSVゲノム上にコードされている7種類の遺伝子の機能阻害を、2本鎖RNAを用いたRNA干渉により実施するために、これら遺伝子に対する2本鎖RNAをデザインし、合成を行った。合成した2本鎖RNAのうち、クルマエビゲノムに存在する遺伝子を標的とした2本鎖RNAをこれまでの研究で効率よくRNA干渉効果がみられた3μg/1gエビの量でクルマエビに接種し、遺伝子発現が抑制されるかどうかをRT-PCRにより確認した。RNA干渉効果は2本鎖RNA接種後、1日目からみられ、3日目には完全に遺伝子発現サイレンス効果が確認出来た。これらのことから、これまでに我々が構築して来た手法により本遺伝子を標的としたサイレンジンクが可能となった。 次いで、クルマエビゲノム上に存在するWSVの機能未知の7種類のホモログ遺伝子がどのような組織、器官あるいは細胞で発現しているのかをRT-PCRにより調べたところ、調べた多くの組織でRNAが検出された。また、これら遺伝子の発現はWSSV感染後に発現が上昇するもの、減少するものおよび変化しないものがみられた。これらの遺伝子発現解析から、本研究で実験対象としている遺伝子のうち、WSSV感染により発現変動する遺伝子はWSSV感染と深い関係があることが示唆された。
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