2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08F08442
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Research Institution | Iwate University |
Principal Investigator |
佐野 宏明 Iwate University, 農学部, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
AL-MAMUN Molranmad 岩手大学, 農学部, 外国人特別研究員
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Keywords | ヒツジ / グルコース / プロピオン酸 / 安定同位体化合物 / 同位元素希釈法 |
Research Abstract |
【目的】食品の安全性、機能性を高めるナチュラル・ハーブが注目されている。これまで飼料ハーブであるヘラオオバコが高品質、高収量な粗飼料になり得ること、および生理活性成分を多量に含有し、ヘラオオバコ給与時にストレス条件下にあるヒツジのタンパク質合成速度が亢進することを明らかにしてきた。これらの結果から、ヘラオオバコの生理活性成分が糖質代謝にも影響を与えると仮定し、暑熱暴露ヒツジにおける血漿グルコースおよびプロピオン酸代謝動態を測定しようとした。 【方法】実験にはヒツジ4頭を用いた。ヘラオオバコ給与およびオーチャードグラス主体乾草給与の2飼料区を設定し、1期24日間のクロスオーバー法に従い、生物環境制御室内で実験を実施した。各飼料区において常温時(20℃、18日目)および暑熱暴露時(30℃、5日目)に[U-^<13>C]グルコースおよび[1-^<13>C]プロピオン酸の同位元素希釈法を用いてグルコース、プロピオン酸の代謝回転速度、プロピオン酸由来のグルコース代謝回転速度を測定した。グルコースのエンリチメントに関しては、イオン交換樹脂を用いて単離した後、Tserng & Kalhan(1983)の方法によりグルコースを誘導体化し、ガスクロマトグラフィー質量分析装置(GC/MS)を用いてエンリチメントを測定した。血漿グルコース濃度は酵素法により測定した。[1-^<13>C]プロピオン酸の同位元素希釈法についてはMoreauら(2003)の方法に従って測定した。 【結果】血漿グルコースおよび遊離脂肪酸濃度に関しては測定が終了したが、[1-^<13>C]プロピオン酸に関してはガスクロマトグラフィー質量分析装置による分析では満足できるデータが得られておらず、新たにガスクロマトグラフィー燃焼同位体比質量分析計を使用しての測定法を検討している。
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