2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08F08442
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Research Institution | Iwate University |
Principal Investigator |
佐野 宏明 岩手大学, 農学部, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
AL-MAMUN Mohammad 岩手大学, 農学部, 外国人特別研究員
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Keywords | ヘラオオバコ / ニワトリ / 筋肉内タンパク質合成 / 筋芽細胞 / トレーサー法 / 生理活性成分 |
Research Abstract |
【目的】食品の安全性、機能性を高めるナチュラル・ハーブが注目されている。我々はこれまで飼料ハーブであるヘラオオバコが高品質、高収量な粗飼料になり得ること、および生理活性成分を多量に含有し、ヘラオオバコ給与時にストレス条件下にあるヒツジのタンパク質合成速度が亢進することを明らかにした。これらの結果から、ヘラオオバコの生理活性成分が細胞レベルでタンパク質合成に効果があると仮定している。しかしながら、ヒツジの筋肉細胞を使用してこの点を明らかにすることは難しい。そこで、本実験ではニワトリ胚筋芽細胞を用いてアミノ酸代謝を測定し、タンパク質合成に及ぼすヘラオオバコの生理活性成分の影響を解明しようとした。 【方法】実験にはニワトリから採取した胚筋芽細胞(n=50)を用いた。はじめに、胚筋芽細胞を単離し、DM199を用いて培養した。ヘラオオバコの抽出液を2.5、5、10%添加し、培養をさらに24時間続けた。対照はDM199のみで培養を続けた。胚筋芽細胞におけるタンパク質合成はトレーサー法を用いて測定した。すなわち、胚筋芽細胞を[^3H]ロイシンおよび[^<14>C]ロイシンを含む培養液で培養し、細胞内に取り込まれた[^3H]ロイシンおよび[^<14>C]ロイシンの放射能を液体シンチレーションカウンターで計測することによりタンパク質合成の指標とした。 【結果】タンパク質合成はヘラオオバコの抽出液を添加することにより用量依存的に低下した。以上の結果より、ヘラオオバコの生理活性成分はニワトリ筋肉内タンパク質合成に対しては抑制的にはたらく可能性が示唆された。
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