2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08F08452
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Research Institution | Kyoto Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
上西 潤一 Kyoto Pharmaceutical University, 薬学部, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
PALIMKAR Sanjay Sambhajirao 京都薬科大学, 薬学部, 外国人特別研究員
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Keywords | 天然化合物 / 全合成 / 癌 / 構造活性 / 選択的反応 / Pd-catalyst / macrolactone / tetrahydropyran |
Research Abstract |
アピクラレンAは12員環マクロライドの環中にトランステトラヒドロピラン環を有する特異で堅牢な構造をもつ化合物であり、血管内皮細胞における血管新生阻害作用に基づき強力な抗がん活性作用を呈する。既にK.C.Nicolaouをけじめ6つのグループにより全合成が報告されているが、そのトランステトラヒドロピラン環合成法にはまだまだ改良の余地がある。申請者は、アピクラレンAの全合成を達成すると共に、構造活性相関を視野に入れてピラン環の修飾と芳香環上のフェノール水酸基の修飾やラクトン環の加水分解を促進するまたは妨げる置換基を芳香環上5位に導入する目的で研究に取り組んだ。以上の目的に沿った本年度の実施計画は順調に進行し、(-)-apicularenの15の炭素鎖を有するマクロラクトン前駆体の合成まで行う事が出来た。以下研究実施計画に基づいた具体的な成果は次の通りである。 1、既知の鎖伏立体化学の制御方法にもとづいてテトラオール部分を合成する事が出来た。 2、芳香環部分はヒドロキシサリチル酸からStille反応により導入し、高井反応によりヨードアルケンに変換した。 3、これら二つのパートを不斉野崎-檜山-岸カップリングにより結合させアリルアルコールを含む全炭素鎖を作り出した。 4、ここで、2価Pdを用いた立体特異的エンド型閉環反応を行い、トランスジヒドロピラン環を構築した。そして、次に相当する官能基変換によりセコ酸に導く事が出来た。
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Research Products
(1 results)