2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08F08472
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
佐々木 朗 Okayama University, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
HASSAN N.M. 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | 口腔癌 / 癌抑制遺伝子 / 上皮異形成 / 化学発ガン / PRL-3 / 4-Nitroquinoline / 優勢阻害性p53変異体 |
Research Abstract |
多くのがんにてPRL-3は、癌の転移においてその発現が亢進することが報告されている。しかし口腔癌におけるPRL3の役割については不明な点が多く,本研究では口腔癌の発癌過程ならびに癌の進行段階におけるPRL-3の発現ならびに機能的役割を検討することを目的とした。 方法:リアルタイムRT-PCRによって、ヒト口腔扁平上皮癌50例、上皮異形成11例,正常粘膜組織12例についてPRL-3の発現レベルを分析した。 検体は、イースト菌中のヒトp53機能を指標にイースト機能的分析を行い,突然変異は塩基配列決定にて検討を行った。検出されたp53遺伝子は、イースト・ベースの転位優位分析を行った。さらにPRL-3の蛋白発現をヒト口腔扁平上皮癌90例,上皮異形成16例,正常粘膜組織11例について免疫組織学的染色によって組織学的に評価を行った。 結果:PRL-3発現は,扁平上皮癌と上皮異形成で正常粘膜組織と比較して有意に高かった(各々,p=0.0001とp=0.0001)が,リンパ節転移(p=0.09)や患者の臨床病期(p=0.07)とは相関を認めなかった。さらに,それらは,よりdominat-negative p53と比べて劣勢型p53突然変異有する患者では,突然変異のない患者より有意に高かった(各々,p=0.042とp=0.0001)。免疫組織化学染色においては,扁平上皮癌と上皮異形成は、正常粘膜(P<0.05)でより高い発現を示した。さらに,口腔癌の発癌過程におけるBCL-2、bax、PRLの発現を検討するために,4-Nitroquinoline 1-酸化物(4NQO)ラット口腔癌発癌モデルを用いてPRL発現について検討を行っている。既に雄ウィスター系ラット各々10匹を各々3つの群に分けて、4、12または20週の間、それらの40ppmの4NQO含有飲料水を飲用させ口腔癌の誘発を確認している。
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Research Products
(2 results)