2008 Fiscal Year Annual Research Report
ダイズとイネにおける地球温暖化ガス応答性タンパク質群のプロテオミクス解析
Project/Area Number |
08F08513
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Research Institution | National Agricultural Research Organization |
Principal Investigator |
小松 節子 National Agricultural Research Organization, 作物研究所大豆生理研究チーム, チーム長
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
AHSAN N. 作物研究所, 大豆生理研究チーム, 外国人特別研究員
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Keywords | ダイズ / プロテオミクス / オゾン / 葉緑体 |
Research Abstract |
地球温暖化につながる因子に対するダイズやイネの応答機構をプロテオミクス解析技術で解析し、候補タンパク質に関してRNAレベルでの発現を解析し、発現量に対する影響かあるいはタンパク質の修飾や相互作用に対する影響かを明らかにする。本年度は、ダイズを用いて葉の成長に対するタンパク質の変動の基礎的知見を得ると同時に、オゾン照射の条件設定をし、オゾン照射後のタンパク質の変動を解析した。 1.ダイズ(品種エンレイ)を播種後、10日目から経時的に葉からタンパク質を抽出し、二次元電気泳動を行い、タンパク質の変動を解析した結果、展開葉においてHeat shock proteinの挙動が違うことを確認した。 2.同時期に120ppbオゾンの3日間の照射により、葉緑体の消失、スーパーオキサイドの蓄積、過酸化水素の蓄積が認められた。次に葉緑体を精製し、タンパク質を二次元電気泳動にて分離した結果、49個のタンパク質が120ppbオゾンの3日間の照射により変動した。 3.変動するタンパク質群について構造解析を行った結果、RuBisCO large subunitとsmall subunit、RuBisCO activaseについて、オゾンストレスで減少していること、複数種類のheat shock proteinが増加していることを明らかにした。さらに抗体を用いての抗原抗体反応で、これらタンパク質はオゾン濃度依存的に変動していることも明らかにした。 今後、オゾンストレスによるRNAレベルでの変動および温度ストレスとの関連を明らかにすることにより、地球温暖化につながる因子の植物に対する影響を明らかにする。
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Research Products
(1 results)