2009 Fiscal Year Annual Research Report
アジア地域における使用済み電気・電子機器マネジメントに関する研究
Project/Area Number |
08F08602
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Research Institution | Institute of Developing Economies, Japan External Trade Organization |
Principal Investigator |
小島 道一 Institute of Developing Economies, Japan External Trade Organization, 環境・資源研究グループ, グループ長
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
CHUNG Sungwoo 日本貿易振興機構アジア経済研究所, 環境・資源研究グループ, 外国人特別研究員
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Keywords | 使用済み電気・電子機器 / 拡大生産者責任 / 韓国 / 日本 / 東アジア / 有害廃棄物の越境移動 |
Research Abstract |
平成21年4月から22年3月までに行われた研究は、以下のような二つの分野を中心に進められた。まず第一に、東アジア地域におけるEPR(Extended Producer Responsibility;拡大生産者責任)の比較分析及びアジア諸国への示唆をまとめた。日本、韓国及ぶ台湾における使用済み電気・電子機器マネジメントを取り上げて、EPRの理論と実際という観点から比較を行った。また、各国で使用済み電気・電子機器のリサイクル実績をモニタリングするために用いられている「リサイクル(率)」と関連する制度設計上の基準に対し、その類似点と相違点を明らかにした。これにより、今後使用済み電気・電子機器マネジメントのための制度設計に取組むアジア諸国に参考資料として活用されると期待できる。第二に、使用済み電気・電子機器を越境移動する再生資源の一つとして位置づけて、韓国における輸出入廃棄物を規制する制度の実効性向上の観点から、現状の把握と課題の明確化を行った。韓国は、「バーゼル条約」の速やかな国内施行法の制定、廃棄物申告制度の導入など、越境移動廃棄物の適正処理及び中古家電の国際リユースに対して、積極的な対策を講じている点で、分析対象に値する。主な課題としては、国内で廃棄物を管理する「廃棄物管理法」及び廃棄物の越境移動を規制する「国家間移動法」における有害廃棄物分類や取扱いと、輸出入廃棄物の管理方式には統一性が確保されていないことが明らかになった。
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Research Products
(8 results)