2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08F08616
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
見学 美根子 京都大学, 物質-細胞統合システム拠点, 准教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ROBENS Jeffrey 京都大学, 物質-細胞統合システム拠点, 外国人特別研究員
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Keywords | 小脳顆粒細胞 / ニューロン移動 / MRCK / 微小管 / アクトミオシン |
Research Abstract |
ニューロン移動におけるオルガネラ輸送の分子機構を明らかにするため、小脳顆粒細胞の分散培養系および生体において、分子機能の修飾により移動に異常を来す分子の探索を行った。その結果、制御型ミオシン軽鎖(RMLC)が母中心小体で特異的にリン酸化されていることを発見した。RMLCのリン酸化はミオシンの活性化にとって重要なものであること、リン酸化は微小管が生産される母中心体でのみに選択的に観察されることから、アクトミオシンの収縮性が微小管骨格の配列を制御している可能性が示唆された。そこでリン酸化不全RMLC変異体の強制発現実験を行ったが、RMLCリン酸化の有無は中心体および核移動に影響を与えなかった。そこで光変換型蛍光タンパク質mEos2またはPA-GFPと中心体分子centrin2のキメラ分子を発現させ、中心小体のひとつを照射して吸収光波長を変化させ、ふたつの中心小体の挙動を詳細に比較解析した。その結果、移動ニューロンでは中心小体の母娘間に殆ど優位性の差がないことを示唆する結果を得た。 核移動における中心体の機能を直接明らかにするため、移動中の顆粒細胞の中心体をCentrin2-GFPで標識し、二光子レーザー顕微鏡で中心体を破壊した影響を観察する実験系を立ち上げた。中心体を破壊し、細胞に致死的侵襲を与えないレーザー照射条件の設定を行った。今後中心体破壊が核移動および微小管形成にどの様な影響を及ぼすか解析する準備が調った。
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Research Products
(2 results)