2010 Fiscal Year Annual Research Report
インディカ、ジャポニカ米を原料とした食品のテクスチャー(食感)と澱粉特性との関係
Project/Area Number |
08F08621
|
Research Institution | National Agriculture and Food Research Organization |
Principal Investigator |
神山 かおる 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構, 食品総合研究所食品機能研究領域, ユニット長
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
SODHI Navdeep Singh 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構, 食品総合研究所食品機能研究領域, 外国人特別研究員
|
Keywords | 米 / 米飯 / 澱粉 / 農林水産物 / テクスチャー / アミロース / 咀嚼筋筋電図 / レオロジー |
Research Abstract |
日本産のアミロース量の異なる米(糯米から高アミロースの長粒米までを含む)8品種から米粉を調製し、アミロース量、たんぱく質量、白度、粘性、糊化特性を調べた。また標準的な炊飯米を調製し、それらのテクスチャー(食感)特性をテンシプレッサーを用いた一粒のテクスチャー測定と、食味計による味の分析、および健常若年被験者12名による左右咬筋の筋電位測定を行った。筋電位測定で得たパラメータのうち、米試料によって変動した19変数を用いて、クラスター解析を行ったところ6群に分けることができた。それぞれの群を代表する6変数で主成分分析をしたところ、第一主成分(寄与率50.9%)は米澱粉のアミロース量の順に並んだ。また、機器によるテクスチャーパラメータとも高い相関関係を示した。一方、それとは独立の第二主成分(寄与率20.4%〉は、筋電位で咀嚼中・後期に得られた性質と関係が深く、食される前に分析されるアミロース量や機器によるテクスチャー特性のどれとも有意に高い相関関係を示さないことがわかった。このことから、米飯のテクスチャーは米澱粉のアミロース量により変化し、澱粉、米粉、炊飯米の示す多くの物理化学的特性との相関関係もあるものの、摂食中に変化して生じた性質については、アミロースや機器分析値とは関係しないため、筋電位などの咀嚼中のヒトの測定が重要であることが示唆された。 ジャポニカ米の代表的品種コシヒカリから、搗精率を2、6、10%と3通りに変え、米に対する加水率を重量比で1.5、1.65、1.8倍に3通りに変えて炊飯した9種の飯について、テクスチャー特性とヒトの咀嚼筋筋電位の測定を行った。機器分析によるテクスチャーと筋電位パラメータとの関係を現在解析している。
|
Research Products
(6 results)