2008 Fiscal Year Annual Research Report
バイオ燃料用資源植物を活用した汚染土壌の有効利用と修復システムの構築
Project/Area Number |
08F08623
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Research Institution | Center for Environmental Science in Saitama |
Principal Investigator |
王 効挙 Center for Environmental Science in Saitama, 化学物質担当, 専門研究員
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
LIN Qi 埼玉県環境科学国際センター, 化学物質担当, 外国人特別研究員
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Keywords | 土壌汚染 / 修復 / 重金属 / 資源植物 / 化学物質 |
Research Abstract |
日本及び海外諸国では、土壌汚染が顕在化・深刻化しており、汚染土壌を有効利用しながら、効率的に修復する体系の確立は、緊急かつ重要な課題となっている。本研究では、バイオ燃料用の資源植物を活用し、汚染土壌の有効利用と効率的な浄化を両立させた、収益型の修復技術の確立を目的とし、有機汚染物質に高い分解能力を持つ白色腐朽菌(ヒラタケ)と組合せ、汚染の浄化効果と収益性を検討した。 鉛及びダイオキシン類に汚染された土壌を埼玉県内の工場跡地で採取して使用した。夏季の資源植物ひまわりとトウモロコシをそれぞれ単独、または選択された白色腐朽菌と組合せ、汚染土壌を入れたポットで栽培し、植物生育量、収益性、ダイオキシン類、重金属に対する浄化効果を評価した。 1)資源植物-ヒラタケ修復システムは工場敷地汚染土壌において植物生育、土壌微生物量および土壌の植物生産力を大幅に改善することができた。2)ひまわりとトウモロコシの重金属吸収量の順番はZn>Mn>Cu>Pb=Cr>Cd=Niであった。ひまわりのPb吸収量はトウモロコシより、2倍高かった。ヒラタケ接種により、ひまわりとトウモロコシの重金属の吸収量を増加させた。3)資源植物-ヒラタケ修復システムは、ダイオキシン類の修復効率も大きく促進することができ、複合汚染土壌の修復にも大きな促進効果があった。4)ヒラタケの接種により畑土壌と同様な植物生育量が産出された。収穫したバイオマスをバイオ燃料に利用する場合、畑土壌と同じように収益を得ることが可能と考えられる。
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