2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08F08624
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
貫名 信行 独立行政法人理化学研究所, 構造神経病理研究チーム, チームリーダー
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
GOSWAMI Anand 独立行政法人理化学研究所, 構造神経病理研究チーム, 外国人特別研究員
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Keywords | ハンチントン病 / ポリグルタミン / ユビキチン / プロテアソーム / シャペロン / 凝集体 / ハンチンチン / 生薬 |
Research Abstract |
ハンチントン病はその遺伝子ハンチンチンのエキソン1に存在するCAGリピートの伸長によって引き起こされる常染色体優性遺伝子疾患である。その病理学的特徴は伸長したCAGリピートの翻訳産物である伸長したポリグルタミンを含む遺伝子産物の核内封入体の形成であり、この病理学的特徴は他のCAGリピート病と共通し、これらはポリグルタミン病と総称される。 本研究はポルグルタミン病における封入体(凝集体)形成に着目し、これを制御する薬物を生薬スクリーニングによって同定することにより、疾患発症を制御する治療を確立しようというものである。また薬剤の分子標的を同定することにより、標的分子からさらに病態カスケードを明らかにすることも目的とする。 生薬をハンチンチンエクソン1発現細胞を用いてスクリーニングした結果、生薬Aに抗凝集体形成効果があることがわかった。この生薬の成分がどの系を介して凝集体抑制効果があるかを検討し、有効成分を同定した。その有効成分を用いて作用機序を検討した。この成分は分解系、特にユビキチン・プロテアソーム系を介してポリグルタミンタンパク質の分解を促進し、凝集体形成を抑制していると考えられた。細胞内のもう一つの分解系であるオートファジー系には作用していないと考えられた、分解系に作用することはわかったが、分子標的が不明であるため結合タンパク質の同定などを試みている。また作用すると予想される細胞内受容体に対する効果を検討している。
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Research Products
(1 results)