2009 Fiscal Year Annual Research Report
転写抑制におけるSRAタンパク質を介したポリコム群とDNAメチル化の機能的リンク
Project/Area Number |
08F08626
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
古関 明彦 The Institute of Physical and Chemical Research, 免疫器官形成研究グループ, グループディレクター
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
SHARIF Jafar 独立行政法人理化学研究所, 免疫器官形成研究グループ, 外国人特別研究員
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Keywords | ポリコム群 / Np95 / DNAメチル化 / ES細胞 / マウス / CpGアイランド |
Research Abstract |
ES細胞における遺伝子の転写抑制には、DNAメチル化とポリコム群(PcG)との2つのエピジェネティックな制御機構が存在することは近年の研究から明らかになっている。SRAタンパク質は、哺乳類のDNAメチル化において重要な役割を持ち、ポリコム群とも相互作用をすることから、DNAメチル化やポリコム群の上流に「Master Regulator」として機能する可能性がある。本研究では、SRAタンパク質のNp95に着目し、DNAメチル化とポリコム群を機能的にリンクする分子基盤の解明を目的としている。 本年度(2年目)には、ES細胞の転写制御におけるNp95とポリコム群との関連性を明らかにするために、マイクロアレイによるゲノムワイドな発現解析とChIP-chip法を組み合わせた解析を行った。その結果、ポリコム群とNp95を欠損したES細胞において脱抑制する遺伝子群は有意に重複していることが示された。また、Np95が結合する遺伝子群とポリコム群が結合する遺伝子群にも有意な相関が観察された。これらの遺伝子座のプロモーター付近は長いCpGアイランドになっており、DNAのメチル化はほとんど見られない。このことから、Np95はDNAメチル化を介さずにポリコム群と相互作用する可能性が示された。
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Research Products
(3 results)