2009 Fiscal Year Annual Research Report
安定核・不安定核の核反応機構に関する実験的・現象論的研究
Project/Area Number |
08F08729
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
櫻井 博儀 The Institute of Physical and Chemical Research, 櫻井RI物理研究室, 主任研究員
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
LANTZ Mattias Johan 独立行政法人理化学研究所, 櫻井RI物理研究室, 外国人特別研究員
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Keywords | 核反応断面積 / 不安定核 / エネルギー依存性 |
Research Abstract |
安定核・不安定核ビームを用いて核反応を起こさせ、反応メカニズムの理論的研究から不安定核の異常な構造を抽出することを目的としている。具体的には、全相互作用断面積のエネルギー依存性、標的依存性から陽子・中性子分布を抜き出し、質量数40以下の中性子過剰な原子核での異常な構造を見出すことを目指している。本年度も、引き続き上記目的を達成するため、主体的に種々の実験に参加し、多くのデータを得ることに成功するとともに来年度に向けた実験準備・新規実験計画の策定なども行った。 1.不安定核を用いた核反応断面積:N=20近傍の中性子過剰なネオン、ナトリウム領域は、p波ハロー構造をもつ原子核として注目されている。一昨年に理化学研究所・RIビームファクトリーを利用して、上記の安定線から遠い核に関する新しいデータを、固体水素標的を利用し取得しており、現在、データ解析が精力的に行われている。また、昨年は理研の旧施設RIPSで得られる中間エネルギーRIビームを利用してBe-14の核反応断面積測定実験を行った。 2.陽子ノックアウト実験:RIビームファクトリーでは陽子ノックアウト反応を利用した核分光実験を計画しており、本年度そのテスト実験を行った。 3.新実験計画:新たな実験として偏極重陽子ビームを利用した新しい実験も計画中であり、自国スウェーデンの理論家と議論を重ねている。 4.反応コードFLUKA:長年に渡り反応事象生成コードFLULAの整備を行っており、本年度はニュートリノ誘起反応に関する研究を行っている。
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Research Products
(4 results)