2008 Fiscal Year Annual Research Report
安定核・不安定の核反応機構に関する実験的・現象論的研究
Project/Area Number |
08F08729
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
櫻井 博儀 The Institute of Physical and Chemical Research, 櫻井RI物理研究室, 主任研究員
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
LANTZ Mattias Johan 独立行政法人理化学研究所, 櫻井RI物理研究室, 外国人特別研究員
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Keywords | 核反応断面積 / 不安定核 / エネルギー依存性 |
Research Abstract |
安定核・不安定核ビームを用いて核反応を起こさせ、反応メカニズムの理論的研究から不安定核の異常な構造を抽出することを目的としている。具体的には、全相互作用断面積のエネルギー依存性、標的依存性から陽子・中性子分布を抜き出し、質量数40以下の中性子過剰な原子核での異常な構造を見出すことを目指している。本年度は、上記目的を達成するため、主体的に種々の実験に参加し、多くのデータを得ることに成功するとともに来年度に向けた実験準備・新規実験計画の策定なども行った。 (1)不安定核を用いた核反応断面積:N=20近傍の中性子過剰なネオン、ナトリウム領域は、p波ハロー構造をもつ原子核として注目されている。昨年末に理化学研究所・RIビームファクトリーを利用して、上記の安定線から遠い核に関する新しいデータを取得した。現在、データ解析が行われており、結果がでしだい、投稿論文としてまとめる予定である。 (2)核反応断面積のエネルギー依存性:反応断面積のエネルギー依存性は、反応メカニズムの理論的枠組みを与える貴重な情報である。本年度は、放射線医学研究所・HIMACで実験を行い、断面積のエネルギー依存性に関するデータを取得するとともに破砕反応の運動量分布に関する情報も得た。 (3)来年度実験計画:来年度、理化学研究所・RIPSビームラインにて不安定核ビームを利用した断面積測定を行う予定で、その準備を進めるとともに、新たな実験として偏極重陽子ビームを利用した新しい実験も計画中であり、現在実験申請書を作成中である。
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