2008 Fiscal Year Annual Research Report
海産仔稚魚に対するクラゲの捕食圧とその加入強度に対する影響
Project/Area Number |
08F08755
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
益田 玲爾 Kyoto University, フィールド科学教育研究センター, 准教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ROBERT Dominique 京都大学, フィールド科学教育研究センター, 外国人特別研究員
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Keywords | Jellyfish / Predation / Fish larvae / Growth / Survival / Growth selection / Recruitment |
Research Abstract |
2008年7月に舞鶴市田井の定置網漁船に同乗し、カタクチイワシ親魚(体長7-9cm)を700尾程度入手した。自然産卵を試みたが、9月中旬にごく少数の産卵があったのみで、親魚は産卵を停止したため、仔魚の飼育は不首尾に終わった。そこで10月以降は、カタクチイワシと同様にシラス型の仔魚期を送るアユを用いて、クラゲによる被食実験を行った。6mmの天然仔魚および20mmの人工種苗を用いた実験で、アユはミズクラゲに容易に捕食された。実験水槽にカオリンによる濁りを添加したところ、クラゲによる被食にほとんど変化はなかった。同様の実験を、マアジを捕食者として行った場合は、濁りの添加により被食が軽減されたことから、濁水を好むアユの対捕食者戦略は、視覚捕食者である魚類には有効でも、接触捕食者であるクラゲ類には無効であることが示唆された。一方、若狭湾沿岸において2008年10月から翌年1月まで合計6回の調査航海を行い、3030個体のミズクラゲを採集して、胃内容物を観察したところ、コペポーダ、甲殻類幼生およびムラソイ仔魚が確認された。2009年3月に舞鶴市田井定置にてカタクチイワシ親魚(体長12-15cm)を400尾入手し、次期飼育シーズンの採卵に向けて馴致中である。
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Research Products
(5 results)