2009 Fiscal Year Annual Research Report
イネにおけるリン欠乏耐性の生理学的、分子生物学的解明
Project/Area Number |
08F08767
|
Research Institution | Japan International Research Center for Agricultural Sciences |
Principal Investigator |
WISSUWA Matthias Japan International Research Center for Agricultural Sciences, 生産環境領域, 主任研究員
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ROSE Terry J 独立行政法人国際農林水産業研究センター, 生産環境領域, 外国人特別研究員
|
Keywords | リン欠乏耐性 / 重炭酸塩ストレス / QTL / アフリカイネ系統 |
Research Abstract |
亜鉛欠乏性イネ系統は、重炭酸塩ストレス下で根の生長が損なわれるが、非亜鉛欠乏性遺伝子型系統ほどではなかった。さらに、亜鉛欠乏性遺伝子型系統の重炭素塩耐性は、根の細胞障害によるアミノ酸の流出を最小限に抑える根の働きと関連がある事が分かった。これらの結果から、亜鉛欠乏性遺伝子型系統の根は、重炭酸塩よって生じたROS障害に対して耐性があると仮定した。現在、この事に関しては、JIRCASの他研究員が検定を行っている最中である。 また、干ばつおよび灌漑条件下で得られたリン酸欠乏耐性遺伝子であるPup1のNILsを用いた時、Pup1のQTLによって得られた表現型は、通常、干ばつ条件で発現し、それらの根は毛状根であった。アフリカイネ系統におけるつくばでの圃場調査では、リン酸欠乏圃場においてのみリン酸と乾燥に関する遺伝子型間で差異が認められた。一方、温室での調査では、これらの差異がリン酸を可溶化する遺伝子型能ではないことを明らかにし、根の生育に関連した形質である事を示した。 上記の結果を元に行った、内生のリン酸使用効率を検定する実験において、検定した30の遺伝子型間で茎および根に関して、使用効率に差がある事が分かった。 これらの結果から、内生のリン酸使用効率に関するイネの遺伝子型をスクリーニングを行うための新しい技術であると考えられ、この技術を用い、IRRIのジーンバンクから得たイネ350系統に対するスクリーニングも成功した
|
Research Products
(4 results)
-
[Journal Article] Response to zinc deficiency of two rice lines with contrasting tolerance is determined by root growth maintenance and organic acid exudation rates, and not by Zn-transporter activity.2010
Author(s)
Widodo, Broadley MR, Rose T, Frei M, Pariasca-Tanaka J, Yoshihashi T, Thomson M, Hammond JP, Aprile A, Close TJ, Ismail AM, Wissuwa M
-
Journal Title
New Phytologist 186(2)
Pages: 400-414
Peer Reviewed
-
-
-