2008 Fiscal Year Annual Research Report
自己組織化蛋白質ナノチューブの開発と金属結合の制御
Project/Area Number |
08F08770
|
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
三原 久和 Tokyo Institute of Technology, 大学院・生命理工学研究科, 教授
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
YU Joanne 東京工業大学, 大学院・生命理工学研究科, 外国人特別研究員
|
Keywords | リング蛋白 / TRAP / バイオミネラリゼーション / 金属 / バイオナノ / ナノテクノロジ |
Research Abstract |
本研究の目的はリング状蛋白を元にしてナノワイヤー、ナノ反応器を目指して蛋白のリング内に金属をいれ機能化することである。 Yu博士は下欄のように研究の成果を達成した。蛋白ナノチューブを検出するためにトリプトファンが多い蛍光性ペプチドの合成と精製に成功した。 2.金属キレート剤との結合部位として、システイン酸をTRAPリング状蛋白にいれた。部位特異的変異導入後、変異タンパク質を大腸菌で発現して、高速タンパク質液体クロマトグラフィーで精製した。 3.蛋白ナノチューブの穴の中に金属を入れるために1-(1,10-phenanthroline-6-yl)-1H-pyrrole-2,5-dioneと言う金属キレート剤を設計した。キレート剤の窒素の間に二価金属イオンを結合可能である。 4.リング状蛋白と銅をキレートしたキレート剤のバイオ抱合反応を行った。この反応で造ったキレート剤のマレイミド基を蛋白に入れたシステイン酸がアルキル化反応で結合する。 5.定量元素分析でキレート剤の有無を確認した。その結果、一つの蛋白リングの中に一つのキレート剤分子が結合していることがわかった。さらに一つの銅イオンもリングに入れることができた。 本成果は、蛋白の中で金属をバイオミネラリゼーションするための基礎となる。
|