2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08F08779
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
巌佐 庸 Kyushu University, 大学院・理学研究院, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
LEE Jungmin 九州大学, 大学院・理学研究院, 外国人特別研究員
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Keywords | 数理モデル / 捕食者・被食者 / 拡散方程式 / 動物行動 / 移動分散 / 感染症動態 / ニューラルネットワーク / 絶滅リスク |
Research Abstract |
本申請においては、生態学において捕食者・被食者系のダイナミックスを解析し、その安定性から個体の捕食行動と食物網関係の構造、表現形可塑性と生物種の絶滅率リスクなどの数理的関係について解析するのが目的である。 平成21年度は初年度に引き続いて、これまでの研究をとりまとめまた生態系および感染症の両方において研究をすすめた。とくに韓国の慶北大学の数学教室からYon gook Kim教授およびその大学院生であるByul Nim KimさんやKyeong Ah Nakさんがみえ、感染症のダイナミックスに関する数理的研究をすすめたが、LEE博士はそれらとの共同研究を行った。この論文はJournal of Theoretical Biologyに投稿されてすでに印刷予定になっている。また続いての共同研究の論文をまとめるために夏に何度か韓国に訪れている。 また韓国で開催された数理生物学の講習会や研究集会にて何度も招待され、反応拡散方程式の生命科学における使用法について講演をおこなった。このほか、医学や農学のさまざまな分野の研究者と共同研究を進めた。 加えて、「生命の数理」(巌佐著、共立出版2008)を韓国語に翻訳するプロジェクトを推進し、10名程度の数理生物学者を組織して遂行してきた。それが今年中に完成して出版される予定である。 加えて、九州大学の数理生物学研究室において、2名の韓国人大学院生が数理生物学の研究を進めるにあたり研究だけでなく生活のことについても助けに成っている。 全体として、Jung Min Lee博士は、日本および韓国の数理生物学の研究者と交流し、両国における数理生物学の交流のために尽力している。
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[Journal Article]2009
Author(s)
巌佐庸・大野ゆかり
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Journal Title
「生態系ダイナミックスと人の選択ダイナミックスのカップリング」『生態系の再生の新しい視点-湖沼からの提案』(高村典子編)(共立出版)
Pages: 179-218.
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