2008 Fiscal Year Annual Research Report
高病原性インフルエンザウイルスによる呼吸不全の分子病態の解明
Project/Area Number |
08F08793
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
今井 由美子 Akita University, 医学部, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
RODERIK Fiala 秋田大学, 医学部, 外国人特別研究員
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Keywords | インフルエンザ / 急性呼吸不全 |
Research Abstract |
本年度は、(1)イノシトールリン脂質(PIs)関連酵素欠損マウスの樹立ならびに(2)高病原性インフルエンザ不活化ウイルス、組換蛋白およびウイルス様粒子の調製、(3)in rivoマウス経気道インフルエンザ感染モデルの樹立を行った。(1)では、PIPase,PIK3C3,あるいはPIPK IIIのマクロファージ特異的遺伝子欠損マウスを作製し交配を進め、実験に必要なマウスを準備した。(2)では、「1918年スペイン風邪」ウイルスのHAおよびNAが発現しているウイルス様粒子(VLP)を作製した。これはヒト293T細胞にHIV-1 gagとスペイン風邪ウイルスのHAおよびNAのプラスミドを遺伝子導入したものである。このVLPは、マクロファージからのROSならびに炎症性サイトカインの産生を亢進させ、またマウス肺に投与するとHAおよびNAを発現していないコントロールのVLPに比較して呼吸不全が重症化することがわかった。さらに、(3)では、in vivoマウス経気道インフルエンザ感染モデルの樹立し、感染に伴い生存率の低下、体重減少、ウイルス価の増加、肺病理所見の悪化、呼吸機能の低下、炎症性サイトカイン産生の増加を認めた。このモデルを用いて、(1)で作製したマウスを用いて現在解析を進めている。
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Research Products
(13 results)