2008 Fiscal Year Annual Research Report
類鼻疸菌の宿主細胞感染に関与する宿主分子の固定と解析
Project/Area Number |
08F08799
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
竹田 潔 The University of Tokyo, 医学系研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
BREITBACH Katrin 大阪大学, 医学系研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | 感染症 / 人獣感染症 / III型分泌装置 |
Research Abstract |
類鼻疽菌は、特に熱帯地方などで類鼻疽と呼ばれる感染症を引き起こす細菌で、ヒトばかりでなく牛、馬、羊、山羊、豚などの家畜にも感染する。感染した家畜は現在治療法がなく、屠殺することになっている。類鼻疽菌は、サルモネラ菌のようにIII型分泌装置を用い、宿主細胞に侵入し増殖するが、宿主因子とどのように相互作用し、細胞内に侵入し、増殖していくかは、全く理解されていない。類鼻疽菌の宿主細胞との相互作用の解明は、類鼻疽感染症に対するワクチンの開発の上でも、大いに役立つことが考えられる。そこで、類鼻疽菌由来の分子が、いかなる宿主細胞分子と会合するかを、酵母two-hybridシステムを用いて、解析した。 類鼻疽菌由来の分子で、貪食胞からのエスケープに関与することが示唆されているBPSS1539,細胞質内にエスケープ後細胞質内の移動に関与することが示唆されているBPSL1528,BPSS1488をコードするcDNAをまず、類鼻疽菌からPCR法により単離した。これらcDNAプロダクトをベイトにし、ヒトの骨髄cDNAライブラリーを用いて、酵母two hybrid screeningを行った。各スクリーニングでの陽性クローンを単離し、cDNAを精製後、その塩基配列を決定した。まだ、酵母two hybrid screeningは1回ずつしか行っておらず、現在さらにスクリーニングを繰り返し、複数の候補分子を単離しようとしている。また、その宿主側候補分子と類鼻疽菌由来分子との相互作用を免疫沈降法で確認しようとしている。
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Research Products
(4 results)