2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08F08816
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
吉田 英一 National Institute of Advanced Industrial Science and Technology, 知能システム研究部門, 主任研究員
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
SULEIMAN Wael 独立行政法人産業技術総合研究所, 知能システム研究部門, 外国人特別研究員
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Keywords | 最適化 / 時間パラメータ決定 / ロボット工学 / ヒューマノイド |
Research Abstract |
平成20年度は,最適化手法に基づく人間型ロボットの軌道に時間パラメータ決定手法の構築に取り組んだ.通常,運動計画で出力される経路は,コンフィグレーションとして列で与えられ,時間軸は与えられていない.時間パラメータ決定は,準静的な経路を最短時間で実現する動的に安定な軌道へと変換することが目的である.これにより,例えば運動計画器により計画された時間を考慮していない経路を,実際のロボットに適用可能な軌道に変換することができる.最適化手法における評価関数は動作時間であり,これに安定性やロボットの動作限界を考慮した制約を付与し,最短時間で動作する軌道を導出する. これまでの研究では,ロボットの運動の1回微分である関節速度の限界のみを考慮した簡単化した手法を適用してこれを行っていた.本研究では,運動の2階微分である関節の加速度限界とトルク限界を組み込めるようにこれまでの手法を拡張し,より一般的な時間パラメータ決定手法の枠組みの構築を行った.これにより,出力となるロボットの動作軌道はロボットの限界を超えないことが保証できる. 構築した手法は,産業技術総合研究所に設置されている人間型ロボットHRP-2により検証した.片足で全身を支えて前に手を伸ばすような非常に制約の多い動作に適用し,動的な安定を保ちつつロボットの実機で計画した経路を実現することが確認できた.実記による運動を計測した結果は,提案する手法により予測される動作と非常に近い運動が得られた.これらにより,提案手法の有効性が確認された.
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